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2023年2月

Adeus,Taki san.

エンジニアの滝口実さんが、2月4日にお亡くなりになりました。病気が見つかり約1ヶ月のことだったそうです。
奥様の優美子さんのf.b.ご投稿で金曜に知りました。今だに信じがたく、喪失感がじわじわ押し寄せます。
大切な様々な思い出が蘇り、感謝の気持ちで一杯です。

滝口さんが背中を優しく押して下さったおかげで、腰の重たい私が最初の自分のアルバム"虹色の音"を2009年に制作することができました。
私は右も左もわからない中、最初から最後まで、ディレクターの鈴木厚志さんと共に、あたたかなお気持ちで面倒を見てくださいました。
制作費が底をつきそうになった時、ご自宅のお風呂場の前にボーカルブースを作って下さり、そこで一発どりでDesafinadoを録音して頂きました。
素晴らしい数々の工夫のおかげで完成できた時の喜びは生涯忘れることはできません。

2016年二枚目のアルバム "ボッサ・サウダージ"ではギタリスト加藤崇之さんと虹色の音とは全く対照的な、全曲一発どり。
ただでさえど緊張を想像していましたが、いつもとかわらない滝口さんの穏やかなオペのおかげで、ほんとうに楽しくたいへん思い出に残る半日でした。
あんな凝縮された素晴らしい時間はもうないと思う位に。

らくやさん、ステージ悠さんでのレコ発はじめ、ピンチのときにお手伝い下さったコンサートなど、ほんとうに数えきれない沢山の大切な大切な時間をありがとうございました。

沢山のありがとう、そしてさようなら。
心より御冥福をお祈り致します。
ゆっくりお休みください。
また天国で会える日まで。













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Sete de fevereiro. 2月7日。

2月7日は、演奏活動始めた最初の頃にお世話になりました師匠、伊勢昌之さんの御命日でした。
ラジオを聴き、日本初João Gilbertoをコピーした方とも聞いている。
押さえる指が足りないから歯で押さえたとか、様々な武勇伝?も聞いていました。
ピュアで繊細で優しくて、美意識が半端なく、好き嫌い正直で、音楽に命がけという印象でした。
Isesan-2
一年、年々早く来るようになった。だんだん伊勢さんが天国に行った年齢に近づいていきます。
やはりこのアルバムJAPANISMO大好きです。終わるとまた最初から聴きたくなります。
あれから28年とは。
Ise-san-1
近年特に毎年大事にこの日にこのcdを聴いています。
門下生にして頂き一年足らずで亡くなったので、残されたニ枚のアルバムだけが頼りというか。ユーチューブにもいないし。
Isesan-5
ブラジルにいったらsamba もbossa nova もそれはそれは上手い素晴らしいギタリスト沢山で、とてもかなわない。日本のメロディに目覚めたと。
真似ばかりはだめだと。
そんな伊勢さんの心意気や優しさが十二分に伝わってくる作品です。
Isasan-3
伊勢さん、ブラジルで聴いた七弦ギターに目覚め、ギター会社にはたらきかけ、オリジナルの7弦ギターエレガットを製作、このアルバムでも弾いています。
七弦ギター生まれて初めて見たのは伊勢モデルのでした。
何もかも先を行っていて早すぎた生涯だったんだなあ。
短い期間でしたが、時々伊勢さんに質問したりして、水面下での影響は一生続くんだろなと思います。
Isesan-4

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